- 土地別・擁壁の必要性
- 擁壁に関する条例
- 擁壁の種類と特徴
- 擁壁の工事費用
- 実際にあった危ないケース
はい、所長です!
海が見える土地を探していて、気づいたことがあります。
「ほぼ崖の上か下の土地」
そこで関係してくるのが「がけ条例」と「擁壁」です。
- 崖の近くだと何がダメ?
- がけ条例ってなに?
- どんな時に擁壁が必要?
このあたりを知らないと、土地選びの判断が一気に難しくなります。
実際、擁壁が必要かどうかで、費用が数百万円変わることも。
海が見える土地探しは、がけ条例との闘いみたいなもの。
誰もムダな出費は避けたいですもんね~

崖があると絶対に擁壁が必要なの?



擁壁不要なこともあるよ
擁壁とは?住宅における役割と必要性
家を建てるときに、断熱材や外壁についてよく考えますよね?
快適な家にするには、どちらも欠かせません。
でも、もっと重要な項目があります。
それが「擁壁」。
擁壁とは、敷地をぐるっと囲む壁。
土地によっては擁壁がないと、家が建てられないこともあります。



擁壁はめちゃ重要!
擁壁の機能を簡単に解説
擁壁とは傾斜地や段差のある土地で、土砂が崩れるのを防ぐ構造物です。
必要な擁壁がないと、家が傾いたり自宅が崩壊する危険も。
土地の下に斜面があると、雨や地震で段差の土砂が崩れるかもしれません。
また、家の裏に斜面があると、崩れてくるかもしれませんね。
擁壁は、地盤の安定性と家の安全性に不可欠です。
土地を探すときは「どれくらい擁壁が必要かな~」と頭にいれておきましょう。



予算に大きく影響するからね
「擁壁あり=安心」は危険!見落としがちな落とし穴とは?
目星をつけた土地に、擁壁があったとします。



ラッキー!費用がういた!
と考えるのは、時期尚早。
その擁壁は、安全性や法律に対して不備があるかもしれません。
古い擁壁は、現在の法基準を満たしていないことも。
劣化や亀裂があると、安全面にリスクがあります。
新しく擁壁を造るなら、すでにある擁壁の撤去費用もかかります。
それなら、古いモノは最初から無い方がいいですよね。
家の擁壁は、ただあればいいってワケじゃありません。
安心安全な家を建てるには、法基準と安全性が大切なのです。
土地によって変わる擁壁の必要性|がけ条例の内容
擁壁が必要になるかどうか、それは土地に崖(がけ)があるかで決まります。
崖があると、自治体のルール「がけ条例」が関ります。
せっかく見つけた土地が、がけ条例により擁壁が必要になるかも。
すると土地価格に加えて、擁壁費用もかかってきます。
がけ条例を頭に入れると、土地選びの基準にもなりますね。
基本を押さえて、効率的に土地を探して下さい。



私はコレに悩まされています…
がけ条例は各自治体によって多少の違いがあります。
詳しくはハウスメーカー等に問い合わせて下さい。
崖の定義とは?がけ条例に関する基準


擁壁の前に、崖に関する話。
シンプルに「崖とは何か?」ということ。
崖とは高さが2メートル以上あり、水平面との角度が30°以上の斜面です。



自治体によって違うかも


ということは、コチラの場合は崖とは言いません。
- 高さは3mだけど角度が20°
- 角度は90°だけど高さが1m
崖になる斜面が土地にあると、「がけ条例」が適応されます。
がけ条例により、家を建てるときに崖から距離をとることも。
崖から距離をとると、使える敷地面積が狭くなりますよね?
がけ条例が適応か否か、その基準が崖の定義なのです。
擁壁が不要なケースとは?崖と家の距離
土地にある傾斜が崖でなければ、基本的に擁壁は不要。
しかし、崖であっても擁壁が不要なケースがあります。
それは、崖から一定以上離して家を建てるケースです。
がけ条例によって、崖から離す距離が示されています。
では、崖からどのくらい離すといいのか?
多くの自治体では、崖の高さ×1.5~2倍とされています。
- 崖の上に家:1.5倍
- 崖の下に家:2倍
崖から上記の距離がとれると、擁壁は不要です。
擁壁が不要かどうかは、崖の高さと敷地面積が関係してきますね。
一定以上離すと原則、擁壁は不要です。
しかし、その他の条件で危険と判断されると、擁壁が必要になることも。
崖の上に家があるとき


家が崖の上にあると、崖の高さ×1.5倍離れた距離を保たなければいけません。
崖の高さが2mだと、3m以上崖から離すと擁壁は不要。
崖の下に家があるとき


家が崖の下にあると、崖の高さ×2倍離れた距離を保たなければいけません。
崖の高さが2mだと、4m以上崖から離すと擁壁は不要。
擁壁が必要になる土地とは?敷地面積と安全性
次に擁壁が必要になるケース。
擁壁が必要になるのは、崖から距離がとれない土地です。
60坪(14×14m)の土地に、9mの崖があるとします。
この場合、擁壁を造らないと家は建ちません。


9mの崖だと、1.5倍で13.5mの距離が必要です。
14mだと残りは0.5m。
50㎝の隙間に、家なんて建ちません。
14mをしっかり確保するには、擁壁が必要になります。



9mの崖?



例え話ね
距離が取れても敷地がもったいない


崖が3mだと、4.5m距離をとると家は建ちます。
でも、せっかく60坪あるのに、家を建てれない面積があるってイヤですよね?


図だと、敷地に余裕がありそうに見えますね。
しかし、4.5m離すと14m×4.5mで、約19坪の敷地に家が建てられません。
この19坪にも家を建てたいなら、擁壁が必要です。



何かもったいない…



土地って高いもんね
擁壁がないと安心できないと感じるとき


これは私の実体験です。
初めに良いと思った土地に、崖に相当する壁がありました。
しかし、不動産屋は壁はそのままでも家は建つというのです。
何もしなくても建つよ
確かに壁から距離をとると、家は建つのでしょう。
でも、めちゃくちゃ不安ですよね?
昨今、異常気象が当たり前になりつつある。
大雨が降るたびに、壁が崩れないか心配するなんてあり得ません。
家の最優先は、安心・安全です。
条例的に不要でも、ハウスメーカーと相談して必要な擁壁は作りましょう。
擁壁の種類と特徴|住宅に使われる主な構造
擁壁には、構造や材質にいくつかの種類があります。
住宅でよく使われる代表的な擁壁と、それぞれの特徴を紹介します。



種類は少ないよ
L型擁壁とは?住宅採用率80%の標準擁壁


L型擁壁とはコンクリートをL字型に成型して、地面に固定する構造の擁壁です。
現在、住宅用擁壁の約80%はこのL型とも言われるほど、一般的なタイプ。
- 高さ2〜3mまで対応
- 薄くて省スペース
- プレキャスト(工場製)で施工可
敷地の余裕がそこまでない土地でも、設置できるのが魅力。
見た目にもスッキリした形状で、住宅地の景観にもなじみます。
住宅を建てるときに、まず候補になるのがこのL型擁壁ですね。
逆T型擁壁とは?地盤に左右されにくい強固な擁壁


逆T型擁壁は、Tを反対にした形の擁壁です。
イラストからも、L型擁壁よりも強固だと分かりますね。
L型より強固だと、より高い崖に対しても擁壁を組めます。
その分、費用も高くなるのワケですが…



地盤に問題ない土地だとオーバースペックになることも
ブロック積み・無筋コンクリートはNG?要確認の擁壁
よく見る擁壁の中には、ブロックを積み上げている壁もあります。
また、コンクリートの中に鉄筋が入っていない壁も。
ブロック積み・無筋コンクリ壁は、許可が下りない可能性があります。
なぜなら、内側からの圧力でひび割れ、倒壊するリスクが高くなるからです。
要確認の擁壁がコチラ。
- 無筋コンクリート壁
- 石積み壁(モルタル補強)
鉄筋が入っていれば、許可が下りる可能性が高い。
でもそれは以外は、大丈夫かな?と不安になります。
確かに鉄筋は費用がかかります。
だからと無筋にして、許可が下りませんじゃ本末転倒。
家づくりは、お金のメリハリが大切かもですね。
擁壁については、メーカーなどの専門家が判断します。
こちらは、理解するための知識があるといいですね。
RC擁壁の種類別|工事にかかる費用(参考程度)
これまで擁壁が必要になる土地や、擁壁の種類を紹介してきました。
でも、この記事を読んでいる人が一番知りたいのは費用ですよね?



種類なんかよりも費用が大事!
正直言って、具体的な費用は出せません。
土地によって擁壁は変わるし、業者によっても費用に差があります。
なので参考までに、60坪の1辺を擁壁にするとこれくらになるか?を紹介します。
- 1m:47,500円/㎡
- 2m:65,000円/㎡
- 3m:92,500円/㎡
相場はバラつきが多いので、Google検索上位1~5位の中央値をとりました。
擁壁はがけ条例に関わる2m以上になると、費用が高くなる傾向。
3m以上となると、大規模な擁壁工事になりますね。



あくまでも参考程度ですので!
60坪の1辺(14m)に1mの擁壁をつくるケース
まずは1辺14mの幅に、1mのRC擁壁を施行したとします。
総額費用の相場は、約91万円です。
- 面積:1m × 14m = 14㎡
- 本体:47,500 × 14 = 665,000円
- 付帯工事:+25% = 831,250円
- 税込:914,375円(約91万円)
1mはがけ条例に引っかからない高さ。
60坪の1辺と考えると、100万円は切りたいですね。



まーこんな感じかなぁ
60坪の1辺(14m)に2mの擁壁をつくるケース
1辺14mの幅に、2mのRC擁壁を施行したらどうなるか?
2mになるとがけ条例に引っかかるので、擁壁が必要になることも。
2mの擁壁の総額費用の相場は、約250万円です。
- 面積:2m × 14m = 28㎡
- 本体:65,000 × 28 = 1,820,000円
- 付帯工事:+25% = 2,275,000円
- 税込:2,502,500円(約250万円)
擁壁の面積が倍だから、費用も単純に倍とはいきません。
やはり、がけ条例にかかる高さになると費用も高くなる傾向。
気に入った土地なら、ガンバって出せるかなって印象ですね。



私は土地重視だから出すかも
60坪の1辺(14m)に3mの擁壁をつくるケース
さらに高い3mの擁壁になると、どこまで費用が上がるか。
3mになると見上げる高さですね。
3mの擁壁の総額費用の相場は、約534万円です。
- 面積:3m × 14m = 42㎡
- 本体:92,500 × 42 = 3,885,000円
- 付帯工事:25% = 4,856,250円
- 税込:5,341,875円(約534万円)
3mの擁壁になると、費用が跳ね上がる傾向。
500万円以上もあがると、土地価格によっては別の土地がいいかも。



ここまでなると別の土地を探すかな
擁壁費用が高くなるパターン
土地に接する道が狭いと、工事費用が高くなることがあります。
なぜなら、工事車両や重機が入らないからですね。
道幅は4m以上あると、問題ありません。
最低でも2m以上ないと工事ができない(費用が跳ね上がる)ことも。
また車両がすれ違えない道幅だと、交通整理や警察への申請も必要です。
人が動くということは、お金がかかるってことですね。



まぁ何でも金ですな
補助金や助成制度が使えるケースはある?
一部の自治体では、がけ条例に適応する崖の擁壁に助成金がでることも。
条件があるので、すべての擁壁にお金がもらえるワケじゃありません。
例えばA市。
A市では個人が行う崖対策に、補助金がでます。
- 個人が所有する自然崖
- 傾斜30°以上
- 高さ2m以上
- 工事費用の1/2以内(上限300万円)
助成金を使うと、60坪の1辺(14m)に2mの擁壁をつくるケースではいくらか?
助成前は250万円なので、2mの擁壁が125万円で造れます。
3mの擁壁になると、267万円で造れますよ。
まとめ
今回は住宅の擁壁について紹介しました。
- 擁壁が必要な条件は敷地の広さと崖の有無
- 崖とは傾斜30°以上、高さ2m以上
- 擁壁の主流はRC擁壁
- 費用は高さ2m、幅14mで約250万円
- 自治体によっては助成金あり
経験上、景色がいい土地は擁壁が必要な場合が多いです。
予算とにらめっこして、ぜひ理想の土地を見つけてください!
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ありがとうございました!



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